USD/JPYは天井か?Monthly Sweet BandとRCIから見るチャート(2020年2月10日)

市況解説

これまでにご紹介したMonthly Sweet Band、RCI、平均足スムーズドの3者を利用して、足元の為替市場の動向を確認いたします。

今回は110円が天井となっているUSD/JPYを取り上げました。USD/JPYを分析の際は、日経平均やドルインデックスの確認も重要です。足元の状態からは、USD/JPYは今回も110円が天井となる可能性が高い状態にあります。

USD/JPYは110.2円で1月に天井を形成

昨年より値動きが乏しくなっているUSD/JPYですが、2020年1月は110.2円で天井を形成しました。その後は一旦108円台にまで下落しましたが、再び上昇し現在は109円台後半の値位置にあります。


・USD/JPY1時間足チャート

Monthly Sweet Bandの中にレートが位置しており天井となりやすい局面

上記チャートはUSD/JPYにMonthly Sweet Band(青色)を表示させています。Monthly Sweet Bandの中に入るとレートは反転しやすくなりますが、現在のUSD/JPYはレートがMonthly Sweet Bandの中にあります。USD/JPYは1月に110.2円で天井を形成していることもあり、Monthly Sweet Bandの中で再び天井を形成しやすい局面です。

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RCIからは既に下落開始と見ることができる

上記チャートは、USD/JPYの1時間足チャートにMonthly Sweet Bandと3本RCI及び平均足スムーズド3本も表示させています。

Monthly Sweet Bandで天井となる可能性は上述しましたが、3本RCIから見るとUSD/JPYは既に下落を開始している状態です。

平均足スムーズはまだ上昇トレンドを示していますが、Monthly Sweet BandとRCIからは少なくともトレンド方向への順張りは一旦見送る局面といえます。

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24,000円を超えられない日経平均

USD/JPYと相関する値動きを見せることが多い日経平均の1時間足チャートが下記です。日経平均は昨年から24,000円が天井となっています。2020年も同様の傾向にあり、1月も24,000円の壁+ Monthly Sweet Bandで反転しています。


・日経平均1時間足チャート

足元の状況としては1月同様にMonthly Sweet Bandで頭を押さえられた状況です。またRCIは中期及び長期が下落に向いています。

上昇が続くドルインデックス

ドルストレート通貨の状況を見る際はドルインデックスのチャートの確認も必須です。現在のドルインデックスは下記の状態にあります。


・ドルインデック1時間足チャート

先週のドルインデックスは週を通じて上昇が継続。その結果、Monthly Sweet Bandを上に抜けることになりました。

USD/JPYは天井を打った可能性がありますが、ドルインデックスはまだ上昇が続く可能性があり、その場合はUSD/JPYも連動して上昇する可能性があります。

ただしドルインデックスの下落が始まると、USD/JPYは下落圧力の高まりが予想されます。またUSD/JPYに比べより値動きの影響を受けるEUR/USDは、先週一貫して下落が続きましたが、ドルインデックス次第では上昇の可能性も高いといえます。


・EUR/USD1時間足チャート

まとめ

先週2月7日(金)は米雇用統計の発表がありました。内容としては米国経済の良好さが再認識できるものでしたが、内容に関係なく米雇用統計は相場の折り返し地点及び相場の加速点となる可能性があるポイントです。

USD/JPY及び日経平均は、Monthly Sweet Bandから見て反転しやすい状況にあり、また米雇用統計明けの週で相場が反転しやすいタイミングです。よって上昇一辺倒の見方で臨むのはリスクの高い状態にあります。

USD/JPYの取引を行う際は、USD/JPYのチャート及びテクニカル指標のみならず、日経平均、ドルインデックスも合わせて見ることで期待値を高めることができます。

雇用統計明けというタイミングでもあり、今週はUSD/JPY、日経平均、ドルインデックスを合わせてフォローすることで、より正しい相場認識ができる週となるのではないでしょうか。(事務局)

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