2020年2月下旬の株価急落で証券会社から追証を求められている株式投資家が少なくないようです。
FXの証拠金不足に類似の追証ですが、証拠金不足や追証となったら、間違って持っているポジションを決済して撤退すべき!
新たに資金を投じるなら間違ったポジションを救うのではなく、新しい投資用に使うべきです。
2月末の株価急落で追証がかかる株式投資家が増加中
新型コロナウイル問題による景気への懸念から、世界的に株価が急落しました。日経平均は24,000円目前の水準から、一時21,000円を割れる程の下落を見せています。
ただし日経平均などの指数の下落以上に個別株が下落しています。そんな状況下、信用取引で買いポジションを建てたものの、損切りできず証拠金不足に陥り追証を迫られる投資家が少なくありません。
明日の寄付きまでに証券口座に入金しないと、持っているポジションが強制決済されてしまう・・・、という恐怖は、何のことはないFX投資家で類似の経験を持つ方が多いのではないでしょうか。
追証=証拠金不足の問題点、相場の方向とポジションの方向が合っていない
持っているポジションと相場の方向性が合っていれば、一時的に含み損が出たとしても、余程高いレバレッジでトレードしなければ、ある程度の所で相場は反転して一息つけるのが通常です。
追証が迫られるほど含み損が膨らんでいるということは、簡単に言って相場の方向とポジションの方向が全く合っていない、ということです。まずはこの事実を認識することが大切。
よって追証や証拠金不足に陥った場合、追加で資金を投入する、という行為は相場の方向と逆にポジションを取ることに他なりません。相場の反転を狙いすまして逆張りトレードする場合は問題ありませんが、追証の場合はやむを得ず逆張りするため、殆どの場合、追加入金した後も相場が逆行して含み損が更に膨らみます。
追証や証拠金不足になったら諦めて楽になってしまうこと!
結論としては、追証や証拠金不足になったら諦めて保有ポジションを自らでも強制でも決済してしまい楽になることがベストです。(国内FX会社の場合、強制決済で証拠金以上に損失が出た場合、損失額の支払いの義務が生じるケースがあるので注意が必要)
追加入金すればポジションを救える可能性が確かにあります。しかしトレンドがポジションと逆に行っている以上、追加入金は傷口を広げる可能性が高いといわざるを得ません。
追加入金して更に含み損が広がりメンタル的にジリジリ追い込まれていく・・・、ハッキリ言って何の生産性もありません。同じ金額を投じるなら、まっさらの状態でゼロからポジションを持つべきです。
追証や証拠機不足は天が与えた最後の撤退チャンス
人間は損切りが簡単にできません。損切りが自然に出来るようになれば、投資家として少なくとも中級者以上のレベルです。
よって追証や証拠金不足になった投資家が追加で資金を投じてしまうのは、無理からぬ面があります。
しかし逆にいえば、追証や証拠金不足は天が与えた撤退の最後のチャンスです。そりゃ血は流れますよ、けどね追加入金したら更に傷口が広がる可能性がある。借金して投資してはいけない、と教科書的に言うのは簡単ですが、含み損が膨らんだポジション助けるために借金もいとわない、そんな投資家だって少なからず存在します。
ただし追証や証拠金不足は自ら損切りせずともポジションを決済できる、最後のチャンスです。その段階になったら素直に諦めて含み損のあるポジションを切ってもらう(強制決済)、そして新しい資金で新しい投資を始めること。過去の間違ったポジションからは何も生まれません。
いつまでも過去の間違ったポジションを引きずっても、何の生産性もありませんよ。
本来は追証になる前にやるべきことがある
追証や証拠金不足になったら、まずはポジションを切ってしまい再スタートを切るのがベストです。しかしそもそも論としては、そこに至る前に資金管理や損切りなどするべきことがあって、それができなかったために追証や証拠金不足に陥っている訳です。
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現物で株式投資を行う場合に追証は関係ありませんが、レバレッジをかけた取引を日常的に行うFXでは証拠金不足のリスクが常にあります。よって株式投資以上に資金管理や損切りを事前に計画した上でトレードを行う必要があります。
ただし最終段階で追証や証拠金不足に陥ったら、勿体ないという思いは断ち切って、血は流れますが持っているポジションは切るべきです。含み損を持っているポジションについて、自分で決済できない代わりに自動で決済してもらえる、と前向きに考えて、反省すべき点を反省して新たな投資を行うべきです。
追証や証拠金不足での追加入金は絶対にしない!覚えておくと必ず役に立ちますよ、そんな事態にならないことが最善ではありますが。(事務局)
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