逆張りトレードの快感と難しさ、損切りが意外に難しい

初心者向け

逆張りトレードは成功するとスカッとします。逆張りトレードこそがトレードの醍醐味と思える程です。

しかし逆張りトレードで最終的に勝ち切れていますか?もし勝ち切れていないなら、それは損切りに原因があるのかもしれません。

成功するとスカッとする逆張りについて、損切りの難しさを中心に解説いたします。

日本人トレーダー=ミセスワタナベは逆張りがお好き

日本人トレーダーは逆張りが好き、という話を時折耳にします。日本人トレーダーは海外では“ミセスワタナベ”と呼ばれており、ミセスワタナベは逆張りがお好き、ともいわれています。

一方で、欧米のトレーダーはトレンド方向に逆らわないトレンドフォロー中心に取引している、といわれています。他人と同じ行動で安心感を得る日本人の気質を考えると、日本人トレーダーの逆張り好きは非常に興味深い問題です。

逆張りが成功することで、トレードの醍醐味を味わえる

例えばUSD/JPYが110円からの下落が続く際、100円で逆張りの買いエントリーするケースを考えてみます。

節目価格である100円で逆張りの買いエントリーをして、最終的にプラスで決済ができれば、大きな満足感を得られます。順張りトレードに比べ、逆張りトレードは満足度の高いトレード方法です。満足度というより、快感をともなうトレード、といっても過言ではありません。

また、誰も分からなかった天井や底を当てることができた、というトレードの自信にもつながります。逆張りこそがトレード、と逆張りの魅力に取りつかれてしまうと思う時すらあります。

逆張りは損切りできるのが大前提、損切りができないと大火傷する

逆張りトレードに必要不可欠なものは損切りです。トレードで損切りは必要不可欠ですが、トレンドフォローの場合、逆張りが遅れるなどしても、最終的にトレンドに助けてもらえる可能性があります。

関連記事:ルールが明確でないと損切りできない、事前損切り注文のススメ

しかし逆張りの場合、事前に損切りラインを決めて予定通りの損切りを行えないと、ズルズルとポジションと反対の方向に相場が進み、含み損が増えるばかり、という事態が容易に発生します。逆張りはトレンドフォローのようにトレンドに助けてはもらえません。寧ろトレンドは敵です。

ダイバージェンスの存在により難しくなる逆張り時の損切り

相場のレートの方向性とテクニカル指標の方向性が異なる“ダイバージェンス”という現象が存在します。ダイバージェンスは逆張り指標として知られています。

ダイバージェンスの存在を確認した後に逆張りトレードを行うことで、成功率の高い逆張りトレードが可能になります。


・RSIを活用したダイバージェンスの例(USD/JPY4時間足)

ただしこのダイバージェンスの存在により、通常の逆張りトレードは損切りが難しくなります。多くの投資家はサポート&レジスタンスの若干後ろに損切りを置きます。安値や高値の切り下げ・切り上げでトレンドが続く、というグランビルの法則を考えれば、その損切り設定の方法は一見正しく見えます。

しかしダイバージェンスは相場において、グランビルの法則の否定を前提としており、サポレジから若干離れた損切り場所は、ダイバージェンスの逆張りのエントリーポイントに重なります。よって逆張りで最もおいしい場面で損切りを迫られる可能性があります。

逆張りエントリーはダイバージェンスを確認した場合のみ行う、というルールを設けることでその事態は避けられます。しかしダイバージェンスの考え自体はトレードの中級者以上の考え方であり、それほどメジャーな考え方ではありません。

よって逆張りトレードにおける損切りは、ダイバージェンスの存在を考えると、一筋縄ではいかない問題です。

まとめ、逆張りトレードを行う際は損切り場所を慎重に判断すること

逆張りトレードが決まると非常にスカットします。相場の醍醐味を味わえるといっても過言ではありません。また昨年までのUSD/JPY相場のようにレンジ相場が続けば、エントリーチャンスも比較的多く、安定的に稼げる方法です。

しかしコロナショック以降の動く相場では、逆張りトレードは失敗した時のリスクが非常に高いトレード方法です。ルール通りに決めた損切りポイントで淡々と損切りができれば問題はありません、しかしルール通りに淡々と損切りを行うこと自体、案外高いハードルが存在します。更にダイバージェンスの存在により、損切りをどこに置くべきか、という点は値位置に加えテクニカルの状態も合わせ、慎重に検討する必要があります。

成功すると快感を得ることが出来るのが逆張りトレードです。しかしその裏には、一回ハマると逆行が続き抜け出せない損切りリスクもあります。

逆張りトレードを行う際は、損切りポイントを充分に考えて淡々と損切りを行う。この点を充分意識した上で取り組みたいものですね。(事務局)

トレードのお役立ち記事
RCIの見方、短期・中期・長期のRCIを表示して利用する方法について

10年以上愛用の自作インジケーター、Sweet Bandについて

3本の平均足スムーズドでトレンドを判断する方法

コメント

タイトルとURLをコピーしました