EUR/USD反転の可能性はあるが、タイミングを見る必要がある(2020/4/6)

市況解説

4月に入りEUR/USDが下落した結果、Monthly Sweet Bandの中に入ることになりました。

ただしRCIと合わせて見ると、EUR/USDは逆張りの買いを仕掛けるにはまだタイミングが早い状態にあります。3月の安値も控える中で、Monthly Sweet Band内でのEUR/USDの値動きが注目されます。

1日の値幅が100pips程度となったUSD/JPY

2月後半からのコロナショックにより、USD/JPYは1日平均150pips以上の値動きを見せるようになりました。それまでの1日50pipsにも満たない値動きから一変しており、コロナショックはUSD/JPYに久しくないボラティリティをもたらしました。

しかし3月後半はさすがに値動きの落ち着きが見られ、4月3日(金)に米・雇用統計を控えていたこともあり、先週のUSD/JPYは1日100pips前後での推移を見せています。

コロナショック前の低ボラティリティ時代に戻ると、トレードしても値幅が取れません。しかしコロナショック真っ只中のように1日200pipsも動くと、入れていた損切りが簡単に約定してしまうため、1日100pipsの値幅は、大き過ぎず少な過ぎず、というボラティリティといえます。


・値動きが落ち着き始めているUSD/JPY(日足チャート)

Monthly Sweet Bandにまで下落したEUR/USD

落ち着いた値動きとなりつつあるUSD/JPYですが、4月に入り値位置としてはMonthly Sweet Bandから外れた位置にあります。よって3月同様のMonthly Sweet Bandでの分析が難しい状態です。

そこで今回はEUR/USDを取り上げます。4月に入りEUR/USDはMonthly Sweet Bandまで下落して、3日(金)の取引を終えました。


・EUR/USD4時間足チャート
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尚、過去のEUR/USDのMonthly Sweet Bandは、比較的狭い範囲にMonthly Sweet Bandが出現しています。3月は過去に比べ比較的幅の広いMonthly Sweet Bandが形成されていましたが、4月は3月に比べても幅の広いMonthly Sweet Bandを形成しています。


・EUR/USDのMonthly Sweet Bandは狭い状態が継続した(USD/JPY4時間足)

3月のEUR/USDはMonthly Sweet Bandでは天井が当たっていた

3月に上昇した後に下落したEUR/USDですが、Monthly Sweet Bandは天井を当てています。1.149ドルまで上昇しその後反落したEUR/USDですが、天井付近にMonthly Sweet Bandが出現しており、Monthly Sweet Bandに当たった後で反落する形となりました。

しかし下落した後の反転については、Monthly Sweet Bandに接する前に上昇しています。

ただし天井でショートエントリーできれば、最大3段下のMonthly Sweet Bandまで保持が出来るため、3月のUSD/JPYほどではないにせよ、EUR/USDの取引でもMonthly Sweet Bandが有効活用できたといえます。

RCIの観点では反転まではもう少し時間がかかる可能性がある

Monthly Sweet Bandの観点では4月に入り既にMonthly Sweet Bandの中にEUR/USDが位置しており、今週から反転の可能性があります。

ただし3本のRCIを4時間足で表示させたものが下記です。


・EUR/USD4時間足にRCI
関連記事:RCIの見方、短期・中期・長期のRCIを表示して利用する方法について

RCIの観点ではEUR/USDのレートはまだ下がり切った状態ではありません。よって逆張りロングを狙うには時期尚早です。短期=赤色は既に反転を示現していますが。中期=水色、長期=黒色は依然として下落を示唆しており、本状況下でMonthly Sweet Bandのみで逆張りエントリーを行うのはリスクが高いといえます。

1.065ドル付近が3月の安値であり、Monthly Sweet Bandの下限も3月底値付近であり、逆張りロングを仕掛けるなら1.065ドル付近まで落ちた後で仕掛けるのが安全ではあります。

1.065ドル付近にレートが到達した際にRCIがどのような状態になっているかを見て、仕掛けるor仕掛けないを判断しても遅くはありません。

まとめ

3月のUSD/JPYはMonthly Sweet Bandが上下を当てており、Monthly Sweet Bandが出来過ぎの月となりました。

そして4月に入りEUR/USDのレートがMonthly Sweet Bandの中にあり、今回はEUR/USDを取り上げました。

RCIと合わせて見ると、まだ逆張りの買い仕掛けるには早い状態のEUR/USDですが、果たして3月の安値まで下落した後での反発をみせるのでしょうか。

EUR/USDの状況は今後もフォローしたいと思います。(事務局)

利用したインディケーターの詳細記事は下記をどうぞ
Monthly Sweet Bandならエントリーしてはいけない場所が分かる、トレードに月単位での値位置の視点を

RCIの見方、短期・中期・長期のRCIを表示して利用する方法について

オリジナルのRCIを開発、滑らかな曲線を描写し反転サインも表示

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