103円台後半で粘るドル円、しかし26日の米感謝祭の存在をお忘れなく(2020年11月23日)

市況解説

ドル円は103円台後半でフィボナッチ・リトレースメント76.4%に支えられる形での推移を見せています。またドル円の値動きに影響を与える米長期金利は先週一旦下落しましたが、下落トレンドに入る程ではありません。その中で米10年債金利の1.0%を巡る攻防の行方が注目されます。

尚、今週は23日(月)が勤労感謝の日で祝日、26日(木)は米感謝祭であり通常通りの取引ができる日が限られる週です。値動きのみならず、カレンダーにも注意してのトレードが必要となります。

フィボナッチ・リトレースメント76.4%の103円台後半で下落が止まるドル円

先週のドル円は104円台半ばで取引が開始され、徐々に円高が進む結果となりました。18日(水)に103円台後半で直近高値と安値のフィボナッチ・リトレースメント76.4%にタッチすると翌19日(木)に一時反転しリトレースメント61.8%まで戻りしましたが、再度反落し103円台後半で20日(金)の取引は続きました。


・ドル円4時間足チャートにフィボナッチ・リトレースメントとMonthly Sweet Band
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ドル円はフィボナッチ・リトレースメント76.4%に支えられる形となっており、今後103円台後半で反発を見せるのか、11月初旬同様の103円台前半に往って来いとなるのか、その値動きが注目されます。

ドルインデックスが5日続けての下落

8月以降92~94ポイント台の安値圏でレンジを形成中のドルインデックスですが、先週は20日(金)を除くと陰線を形成しました。その結果としてドル円の下落が進む結果となりました。


・ドルインデックス日足チャートフィボナッチ・リトレースメントとMonthly Sweet Band

ドルインデックスはレンジを形成し大きな値動きが8月以降生じておらず、その結果ドル円も小動きの展開が続いています。それでも節目価格ではドル円の値動きに影響を与えるため、来週103円台後半からのドル円の値動きについて、ドルインデックスの値動きのフォローも重要となります。

米長期金利は下げ止まるか?10年債金利1.0%の攻防を注視

ドル円の値動きに影響を与える米長期金利、その中でも米10年債金利の日足チャートは下記となります。


・米10年債金利の日足チャート(画像はTrading View)

米10年債金利は11月9~11日の上昇により1.0%目前の水準まで上昇しました。しかし12日に下落し先週は若干下落の推移を見せました。高値と安値いずれも切り上げが続き上昇トレンドが継続中ですが、今週も下落が続けばドル円も103円前半に向かう可能性が生じます。

一方で先週の下落により戻しは終了となり再び米10年債金利が1.0%に向かう場合は、ドル円も反転を見せる可能性があります。

米10年債金利は1.0%という分かりやすい節目の攻防を迎えています。よって今週以降1.0%を上回ることができるのか、それとも1.0%台は回復せず一旦上昇が終了することになるのか、ドル円の値動きを占う上で重要な値位置にあります。今後のドル円の値動きを見る上で、米10年債金利のフォローは不可欠となります。

今週は26日(木)が米感謝祭、26日以降は値動きが緩慢になる可能性高い

ドル円は103円台後半で反転するか、という点が見所となる今週ですが、今週26日(木)は感謝祭のため米国の金融市場は休場です。米国人の多くは27日も休みを取りますが、今週は更に23日(月)が国内は勤労感謝の日の祝日のため、実質的にトレードに適する日は24日(火)と25日(水)の2営業日しかありません。また25日(水)も感謝祭前の取引最終日ということで、極端な値動きが生じる可能性があるため注意が必要です。

金融商品の取引は感謝祭まで、としているトレーダーも多く存在します。よって感謝祭を境に、値動きが急変することもあります。そして今週はその節目の週となります。今週はドル円103円台後半の攻防の行方も注目されますが、感謝祭の存在も忘れることはできません。ご注意ください。(事務局)

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