英総選挙などイベント盛りだくさんとなった先週から一変、今週は大きなイベントが殆どない週となります。
先週、リスクオンに傾いた金融市場ですが、13日（金）は戻しを入れる値動きも生じています。クリスマス休暇前の最後の週となる今週、イベントなく先週のリスクオンからの戻し相場の継続性が注目されます。
先週の振り返り、リスクオンの流れとなる
先週はFOMCに英総選挙、そして米中貿易交渉の第一弾の合意に向けた動きと、イベント盛りだくさんの1週間となりました。そして全体を通して見ると、リスクオンの値動きとなった1週間でした。
ダウ平均は12日(木)に史上最高値を更新。また翌日13日（金）には原油価格（WTI）が一時60ドルに到達しており、リスクオンを象徴する値動きを見せています。
・ダウ平均日足チャート
一方でドルインデックスは11~12日に大きく下落したものの、13日は12日の下落を取り返す上昇を見せています。ドルインデックスは既に11月のサポート&レジスタンスを下にブレイクしており、更に10月のサポレジも12日にブレイクしました。しかし13日の上昇で10月のサポレジを維持している状態です。
・ドルインデックス日足チャート
英総選挙の結果を受けてGBPが買われJPYが売られる
通貨強弱の観点では英総選挙の結果（保守党の圧勝によるBREXIT推進）を受けて、GBPは大きく買われ、一方でJPYが売られることになりました。
・12月8日の週の通貨強弱（Indexes_v7Lを利用）
またJPYも売られましたがドルインデックスが売られたように、USDも英総選挙の結果を受けてJPYの次に売られています。
ただし12日（木）の英総選挙の結果を受けての値動きは、13日（金）に大きく戻しを入れています。GBPは7割戻し程度ですが、JPY及びUSDは全戻しに近い状態です。JPYやUSDの全戻しに近い値動きを受けて、クリスマス前の今週にどのような値動きを見せるのか注目されます。
今週の為替市場、USD/JPYは反落する？
今週は先週から一変し、大型のイベントは予定されていません。欧米勢は来週のクリスマス休暇を控えており、来週からは相場参加者の減少が予想されるため、通常の取引週としては今週が実質的に年内最後の週となります。
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109円台半ばが天井のUSD/JPY
先週の12-13日のドルインデックスの上昇に素直に反応したのがUSD/JPYです。USD/JPYは108円台半ばから109年代半ばまで約1円の上昇を見せています。ただし13日には約3割の戻しを見せました。
・USD/JPY日足チャートにMonthly Sweet Band
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Monthly Sweet Bandを重ねると、丁度109円台半ばのMonthly Sweet Bandで日足の上ヒゲを作り頭が押さえられた形です。109円台半ばは11月も上に抜け切ることが出来なかった価格帯であり、強い売り圧力の存在が考えられます。
投機筋からの売りが出てもおかしくないタイミング
CME（シカゴ・マーカンタイル取引所）が公表しているCOTレポートから、USD/JPYの投機筋の売買動向を探ってみましょう。COTレポートからは、投機筋の件数ベースでは売りが殆ど入っていないことが分かります。買いの余力はまだ若干残していますが、過去に売りが本水準まで下落するとUSD/JPYのレートは下落に動く傾向があります。
・USD/JPY日足
USD/JPYはMonthly Sweet Bandで頭を押さえられた状態の中で、COTレポートの観点からも上値が重い展開が予想されます。今週のUSD/JPYは上昇が進み110円に到達した場合でも、上昇は一時的な値動きにとどまる可能性があります。
まとめ
先週はイベント多数で為替市場も比較的大きな値動きを見せました。しかし今週は一転、大きなイベントのない週となります。先週の13日（金）はリスクオンからの戻しを見せる値動きを見せました。それを受けて今週は戻しの値動きが続くのか、それとも改めてリスクオンの方向に向かうのかが注目されますが、ドルインデックスのサポレジやUSD/JPYの状態からは、戻し相場継続の可能性が高いように見受けられます。
来週はクリスマス休暇が控えており、今週は年内最後の値動きが生じる可能性もあります。12月相場で値動きが荒っぽくなっており、突発的に生じる値動きに右往左往しないよう注意を要する週となります。ご注意ください。
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