チャート上の分かり易い高値と安値の間にフィボナッチ・リトレースメントを引くことで、レートが反応しやすい価格帯を見つけることができます。
為替チャートを分析する際に知っておくと便利なフィボナッチ・リトレースメントについて、簡単に解説いたします。
機関投資家も見ているといわれるフィボナッチ・リトレースメント
機関投資家は為替や株式トレードに際してあまりテクニカル分析を行っていません。ただし機関投資家でもフィボナッチ・リトレースメントだけは見ているといわれています。
フィボナッチ・リトレースメントでレートが反応するのはタマタマなのか、フィボナッチ級数が効いているか、そこは議論が分かれる所です。しかし為替市場に影響力を持つ機関投資家が意識しているということなら、機関投資家の影響力によりフィボナッチ・リトレースメントは効いている、ということができます。
機関投資家も参考にしているといわれるフィボナッチ・リトレースメントについて、その見方を簡単に解説いたします。
・ドルインデックス日足チャートにフィボナッチ・リトレースメント
分かりやすい高値と安値にフィボナッチ・リトレースメントを引くことが最初の第一歩
フィボナッチ・リトレースメントを利用する際は、分かりやすい高値と安値の間にフィボナッチ・リトレースメントを引くところから始めます。
フィボナッチ・リトレースメントは長い足になるほど効果を発揮します。また他の人が見ていないフィボナッチ・リトレースメントを見ても、レートはが反応しません。よって多くの人が見ていると思われる高値と安値を見つけて、そこにフィボナッチ・リトレースメントを引く必要があります。多くの投資家が見ている時間足は日足であり、日足チャートにフィボナッチ・リトレースメントを引くことが最初の第一歩です。
フィボナッチ・リトレースメントにおける各フィボナッチ級数の見方
フィボナッチのツールの使い方には様々な流派があるため、流派により若干見方が異なる面もありますが、フィボナッチ・リトレースメントに限れば下記がオーソドックスな見方となります。
・23.6% → 強いトレンドの際の戻し
・38.2% → 多くのトレンドで戻しとなる地点
・50.0% → いわゆる半値戻し
・61.8% → フィボナッチ級数として重視されるも戻しとしてはあまり反応しない
・76.4% → 反転の可能性が高くなる地点
・88.6% → 100%到達前に反転する場合の最深部
主に上記の6地点がフィボナッチ・リトレースメントを活用した分析時に活用されます。尚、76.4%は78.6%とする方もいます。また88.6%は入れずに76.4%までとする方もいます。このあたりはフィボナッチの流派によりますが、ご興味有れば自身で効きやすいフィボナッチ級数を見つける、という方法もあります。
38.2%と76.4~88.6%をまずは意識してみる
フィボナッチの見方には様々な流派がありますが、最初の段階では上記の級数のうち38.2%と76.4~88.6%を意識することをオススメします。
通常のトレンド発生時は38.2%まで押し目を入れてからトレンド方向に反転するケースが多いため、リトレースメント38.2%は比較的効きます。
またレートが逆行して76.4~88.6%の間まで来ると、一旦反転するケースも多くなります。そのまま起点まで反転せずに到達するケースもありますが、76.4~88.6%で何かしらの反応を見せるケースが多いため、欲を出さなければ逆張りエントリーが成功する可能性が高いゾーンです。
尚、リトレースメント88.6%付近で逆張りを行い、損切りを起点の100%+αで置くと、期待値の高いトレードができます。逆張りエントリーなので損切り注文を入れないとズルズルと含み損が広がり悲惨なことになりますが、問題なく損切りができるならリトレースメント88.6%での逆張りトレードを行う方法があります。
まとめ、分かりやすい高値と安値にフィボナッチ・リトレースメントをまずは引いてみる
フィボナッチ・リトレースメントは習うより慣れろで数をこなすうちに、引くのには慣れます。MT4でもTrading Viewでも簡単にフィボナッチ・リトレースメントは引くことができます。
まずは日足チャートの気になる高値と安値にフィボナッチ・リトレースメントの線を引いてみる所から始めてはいかがでしょうか?
反落や反騰などの背景にあるフィボナッチ・リトレースメントが見えることがあり、次の値動きを予想する際の材料にすることができますよ。
コメント