先週のドル円は、節目価格110円を目前とする109円台前半まで上昇して取引を終了しました。週足のローソク足が4週間続けて陽線となり強い上昇圧力の中で、今週は110円到達なるか注目されます。ただしこれまでの急ピッチな上昇により、反落時の急落には注意が必要です。
4週間続けて上昇続くドル円
108円台前半で取引を開始した先週のドル円は、最終的に109円台に乗り取引を終了。週足で見ると4週間連続で陽線を形成しており、更に2月第1週を除くと6週間続けての陽線形成です。足元のドル円は非常に強い上昇圧力を受けており、順調に上昇が継続しています。
月足ベースでも3カ月連続で長い陽線を形成中であり、週足及び月足のいずれの観点でも順調すぎる程の上昇となっています。
節目価格110円を目指す展開か?
米国のダウ平均が高値行使を続けるなど現状はリスクオンの環境下にあり、リスクオンの中でドル円の上昇が続いています。米追加経済対策法案の成立に加え米長期金利の上昇も続いており、ファンダメンタル的に大きな変化はありません。
その中でドル円は109円に到達して先週の取引を終了しました。110円の節目価格が迫っており、今週は節目価格110円到達なるか、という点が注目されます。
昨年のコロナショック後の高値と今年1月の安値の間に引いたフィボナッチ・リトレースメントを見ると、ドル円は各リトレースメントで反応を見せながら上昇を続けています。現在はリトレースメント61.8%を超えた値位置にあり、本格的な反転が生じやすい76.4~88.6%が迫っています。ドル円の110円はリトレースメント76.4~88.6%の間に位置しており、節目価格の110円到達後に反落する、というシナリオが考えられる状態です。
・ドル円週足にフィボナッチ・リトレースメントとMonthly Sweet Band
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ただしリトレースメント76.4%にはMonthly Sweet Bandが存在しており、109円台後半のリトレースメント76.4%とMonthly Sweet Bandが重なる地点で反落し110円に届かない可能性も。
ただしドル円は他の通貨以上に節目価格が重視される傾向にあるため、110円到達までは上昇する可能性が高いと考えられます。
短期RCIが再上昇目前の状態に
日足のドル円にRCIを表示させたチャートが下記となります。
・ドル円日足チャートにRCIとMonthly Sweet Band
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・RCIの見方、短期・中期・長期のRCIを表示して利用する方法について
日足のRCIは中期線と長期線の両者は上昇を維持していますが、短期線がわずかながら下落に転じた後の横ばいとなっています。15日(月)などに上昇すると、RCIの短期線も再度上昇して天井に張り付くと予想されます。節目価格110円までの値幅は1円程度であまり値幅は残されていませんが、短期RCIが再上昇すればドル円の買いのタイミングとなる可能性があります。
ドル円は急ピッチの上昇が続いており巻き戻しの際は急落リスクも
ドル円の足元の上昇は急ピッチで進んでいます。週足で4週間続けての陽線はコロナショック後の昨年3月の回復時以上の上昇であり、月足で3カ月続けての陽線は2016年10~12月以来です。現在のドル円の上昇はコロナショック後の回復時に近い上昇を見せています。
ファンダメンタル要因ではドル円の急落を招く要因は見当たりませんが、値動きの観点では一旦反落すると急上昇の反動で、急落する可能性があるため注意が必要です。
ドル円は節目価格110円が目前に迫っており、今週は110円到達なるか、という点が見所となります。ただし110円到達した場合はその後の値動きにも注意が必要といえるでしょう。(事務局)
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・オリジナルのRCIを開発、滑らかな曲線を描写し反転サインも表示
・RCIの見方、短期・中期・長期のRCIを表示して利用する方法について
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