MT5は登場から10年が目前、ただしMT4から世代交代は進まず

MT5

2005年のMT4のリリースからもうすぐ15年が経過しようとしています。MT4の開発元のMetaQuote社はMT4の次のツールであるMT5の普及を意図していますが、特に日本国内では殆どMT5は広まっていません。

来年登場10年の節目を迎えるMT5について、MetaQuote社が利用を推奨するものの普及が進まない原因などについて解説いたします。(事務局著)

MetaTradaer4は15年選手、MetaTrader5も10年選手

世界中で利用されているMT4ですが、その開発元はロシアのMetaQuote社です。実は日本にも日本法人(株式会社メタクオーツ・ソフトウェア・ジャパン)が存在します。

株式会社メタクオーツ・ソフトウェア・ジャパンのサイト

MT4のリリースは2005年であり、来年(2020年)にはリリース15年を迎えます。MT4は投資ソフトとしては非常に長い寿命のソフトです。一方のMT5がリリースされたのは2010年。MT4の陰に隠れる存在のMT5ですが、そんなMT5も来年はリリース10年で、既に10年選手目前となっています。

MT4が普及する前は様々なツールが存在した

現在ではFXのツール=MT4という構図となっていますが、MT4のリリース当初は他社の取引ツールも一定の存在感を発揮していました。

VTトレーダー、DealBook360も比較的多くのユーザーを抱えていましたが、現在は殆ど利用がなされていいません。MT4が完全にFX市場を制した状態です。

尚、サイト管理人も以前はVTトレーダーでツールの開発を行っていました。


・MT4ももうすぐ登場15年

開発元のMetaQuotes社はMT5推し

リリースから20年が経過しようとしているMT4ですが、開発元のMetaQuote社は現在MT5推しの状態です。

MT4については開発終了宣言を出しており、ユーザーに対してMT5への移行を促しています。

ただし依然としてMT4の利用が圧倒的に多い状態であり、MetaQuotes社の思惑を超えてMT4が利用されているのがその実態です。尚、海外のFX会社などではMT4とMT5を並んで紹介する等、MT5利用の流れも着実に拡大しています。しかし国内では依然としてMT4が、今も圧倒的に利用されています。

先物や株式の取引も可能なMT5が完成度は優れている

MT4はFXやCFDトレードに特化した仕様です。一方でMT5は、FXやCFDはもとより先物取引や株式取引の利用も可能です。

MT4で株式取引ができたら、と多くのMT4ユーザーが一度は思ったことがあるのではないでしょうか。MT4での株式取引はできませんが、既に海外ではMT5を利用した株式取引が可能です。為替取引は株式や先物の取引とは異なり、取引所を経由せず殆どの取引がなされます。よって取引所を経由しない為替取引用として開発されたMT4は、仕様として株式や先物のような取引所経由の商品の取引に適合していない、という側面があります。

しかし株式や先物といった多くの金融商品は、取引所を経由しての取引が前提となっています。その意味では為替は非常に特殊な取引形態です。MT4は莫大な取引量を誇るものの、取引形態としてはマイナーな存在の為替取引に実質的に特化したツールです。よってMetaQutotes社がMT5を推奨するスタンスを取るのは、MT4が誕生して20年経過し世代交代を急ぐという側面もありますが、当然の流れともいえます。


・見た目はMT4そっくりのMT5だが普及が進まない・・・

MT4のインディケーターはMT5で利用できない、当面MT4の利用が続くと予想される

MT4最大の魅力は無料・有料ともに世界中で様々なインディケーターが存在する点にあります。MT4ユーザーの殆どの方が、何かしら他のWebサイトからダウンロードしてインディケーターの利用をしているのではないでしょうか。

インターネットを検索すれば、ありとあらゆるインディケーターが見つかります。このインディケーターの豊富さがMT4利用の最大の魅力です。

しかし仕様上の違いから、MT4のインディケーターはMT5では利用できません。プログラマー等に依頼すれば、MT4のインディケーターをMT5仕様に変更も可能です。しかしMT4で利用のインディケーターを右から左にMT5で利用することはできません。この面がMT5普及の最大の障害と考えて間違いありません。

MT4ユーザーに今利用のインディケーターなしで明日から取引してください、といわれれば殆どのMT4ユーザーは困ります。今後少しずつMT5利用は拡大すると考えられますが、MT4のインディケータがそのまま利用できる、といった劇的な変化がMT5で生じない限り、MT5の急速な普及というのは難しいのではないでしょうか。

まずはMT5を触ってみては?

MT4の利用経験なく、最初の段階からMT5でトレード生活を始める場合、インディケーターの種類が少ないという点を除けば、それほど違和感なくMT5を利用してのトレードは可能です。しかし世界中で様々なインディケーターが開発され、MT4の利用に慣れきってしまったユーザーがMT5に移行するには、いくら操作性が似ているといっても簡単ではありません。

ただし取引ツールとして見れば、MT5はさすが優れた点が多く存在します。MT5は実際には食わず嫌いの方も多いので、まずはMT5をダウンロードして触る所から試してはいかがでしょうか。

下記のMetaQuote社のサイトからMT5はダウンロードしてデモを試すことができますよ。
https://www.metatrader5.com/ja/download

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