3月4日の週の為替市場、106円を割れたUSD/JPYは本格的な下落の始まりか?

3月4日の週の為替市場、106円を割れたUSD/JPYは本格的な下落の始まりか?

一旦落ち着いたかに見えた2月の金融市場でしたが、先週は米中の貿易摩擦を背景に、再び米国株式市場が大きく下落。

市場の新たなテーマとして、米中貿易摩擦が浮上し、金融市場は3月に入り新しいステージ入りしつつある、と言えそうです。

先週の振り返り

2月上旬の米国発の株式市場の急落はあったものの、その後落ち着きを見せていた金融市場。しかし先週は、FRBパウエル議長の議会証言をタカ派的ととらえた株式市場が売りに流れる中、米中貿易戦争への懸念から、米国発の株価下落が再び発生。金融市場はリスクオフに流れることになりました。

その結果、21日(水)には107円台後半まで上昇していたUSD/JPYが下落。3月2日(金)には2月中旬に記録した105.5円台の安値割れることに。3日(土)早朝に向け上昇し105.6円台で取引を終えていますが、チャート的には一旦戻しを入れて下落するパターンとも言えます。

一方でEUR/USDは1日(木)に2月上旬の安値1.220ドル付近を一旦割れましたが、その後急騰し、レンジ相場を形成。EUR/USDは結局一週間で行って来いの相場となりました。


2月21日の安値を割れたUSD/JPY(4時間足)

周辺市場について

周辺市場では、ドルの価値を表すドルインデックスがこれまで形成していたレンジ相場の上限90.5ポイントを一旦上方ブレイク。しかしながら1日以降再びレンジ相場の位置に戻っています。一旦上方ブレイクしたものの、その後に値が戻ったドルインデックスの値動きが、行って来いの相場となったEUR/USDに大きな影響を与えています。

またこの所、米ダウ平均と相関した値動きが継続している原油価格(WTI)は、先週もダウ平均と連動する値動きを見せ大きく下落。先週までの上昇により、1月の高値66ドル台を目指すか、と思われましたが、ダウ平均とともに大きな下落を見せ、一旦64ドル台にまで上昇したものの、最終的には61ドル台で取引を終えています。

ただしリスク回避の流れとなりましたが、金価格は2月中旬から継続するレンジ相場が継続。一気に下落した原油価格とは対照的に、大きな値動きは見せませんでした。

今週の為替市場見通し

今週は9日(金)に米雇用統計の発表があります。また5日(月)にはイタリア総選挙の結果が判明の見通し。8日(木)にはECBドラギ総裁の会見、9日(金)は日銀黒田総裁の会見がある等、イベント盛りだくさんの週となります。

先週の株安の流れを決定付けた、トランプ政権による鉄鋼・アルミ関税については、各国が反発をしており、今週もその影響が継続する見通しです、名指しこそしていないものの、対中国が念頭に置かれており、米中の貿易交渉の行方に注目が集まります。

ただしダウ平均は4営業日続けての下落が続いており、一旦戻りが入るタイミングが近いとも言えます。

個別通貨ペアでは、注目されるのがUSD/JPY。先週までに108円台のみならず、106円台のサポート&レジスタンスを下抜け。106円台のサポレジは割れたものの、戻しを入れギリギリ維持した形となっています。しかしながらここから先、先週のERU/USDのように行って来い的な上昇を見せるのか、それとも完全に割れてしまうのか、いずれとなるのかが今週の最大の注目点。完全に現在のサポレジを割れてしまうと、その下には100~101円付近までサポレジが存在していないため、急落する可能性も有しています。

またEUR/USDについては、ドイツで連立政権樹立決定との前向きなニュースも休日にありましたが、イタリアの総選挙の結果次第では、波乱が生まれる可能性もあります。レンジ相場が続いているため、現在のレンジを抜けるような値動きを見せるようなら注意が必要となります。

まとめ

2月は振り返ってみれば、米国の株式市場に振り回された一か月となりました。そして最終週に再び生じた大きな下落は、予想外とも言えます。

ファンダメンタル的には米中の貿易摩擦に黄色信号が点灯しており、今後の金融市場のテーマとして定着することが予想されます。

混乱が続いた2月でしたが、日本では期末の会社も多い3月の為替市場はどのような展開を見せるのでしょうか。米中の貿易交渉の状況にも注意しながら、各市場をフォローしたいと思います。


METEOチャートでみたUSD/JPY、下落トレンドが継続も一旦反発

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